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M2M普及状況調査レポート | Vodafone M2M

Vodafoneから2014年版のM2M普及状況調査レポートがリリースされています。

The M2M adoption barometer 2014

PDFが上記サイトよりダウンロード可能になっていますので、興味がある方は実際に原文を参照してみてください。結構長いので読むのは面倒って方のために、ここで少し情報をまとめておきます。

欧州、米州、アフリカ・中東・APAC地域(要するに全世界)で600社以上を対象に行われた調査です。また調査対象の業種は、「家電」、「エネルギー及びユーティリティ」、「自動車」、「製造」、「ヘルスケア」、「小売」、「運輸・物流」の7業種。調査主体は Machina Research 社となっています。注目すべき点を以下にまとめます。

  1. 高い普及率
  2. 内部志向から外部志向へ
  3. 高い投資利益率
  4. 今後の展望

1. 高い普及率

実際にM2Mを導入しているのは調査対象企業の22%でした。そして55%が2年以内に何らかのM2Mプロジェクトを立ち上げるとしています。そして2016年までには全ての地域で普及率は50%を超えると予想されています。

業種別に見ると、今後2年間で最も成長するのが「家電」。現在の43%から74%まで成長すると見られています。これはモバイル回線を使ったものだけではなく、あらゆるM2Mが含まれていると見ていいでしょう。冷蔵庫があなたのツイッターをフォローするような、家電のソーシャル化がより進むのではないでしょうか。

逆に普及がスローなのは「製造」。ただこの業界は既に製造ラインのモニタリング等を実行に移しているところが多く、それらをあえてM2Mとは分類しなかったという事情もあるようです。

この普及率の上昇は僕の肌感覚としても大差ない印象です。昨年のレポートではM2Mの導入によってイノベーターとして「先行者利益」を得たいという回答があったと思いますが、M2Mの導入はもはや「先行者」とは言えなくなってきている段階に来ています。むしろ導入しないことがリスクになり得るレベルと言っても過言ではないかもしれません。

2. 内部志向から外部志向へ

これまでM2Mは内部向けに導入されるケースが多数を占めていました。ROIの見極めや、まずは自社でのパイロットといった用途が多かったためです。それが一定以上の効果を得られたと判断されたため、外部に展開していく流れが生まれてきたと思われます。

外部向けのM2Mは、外部のビジネスモデルを変えうる重要事項なので、そのアプローチの展開は慎重になされる必要があります。とはいえ競合のプレッシャーなどから普及の波は止まることは無いでしょう。

中でも自動車業界はこの動きに敏感です。最近非常に多く見かけるようになった、コネクテッド・カーに代表されるように、自動車のオーナーに対して様々な付加的なサービスを提供する動きが出てきています。

またその他の業界においても、M2Mを導入することでこれまで見えなかった顧客の動きを把握することで、顧客との関わりを深め、新たな製品やサービスの提供に活かすという動きも現実的になりつつあります。

3. 高い投資利益率

投資に対する効果が把握できないという理由が、M2Mを導入する最も大きな阻害要因です。しかし実際に導入した企業の実に98%が「何らかの利益を得た」かあるいは「著しい利益を得た」と回答しています。

このようにM2Mへの投資を成功させる要因を以下のようにまとめています。

  1. 企業全体でその目標を共有し、明確な戦略とプロセスを持つこと
  2. 新しいアイディアを受け入れる順応性
  3. テクノロジーを積極的に活用する姿勢

これにもう一つ加えるとするなら、スピード感。取るべき戦略の選択と集中をしっかり定義して速攻で攻めきることも重要なポイントです。

またROIが明確に出ている反面、数字に表れない効果も報告されています。最も顕著なのが「競争優位性の確保」です。M2Mを導入することで他社との差別化ができたという証左でしょう。

4. 今後の展望

これらの調査結果を踏まえて、今後の展望を以下の4つにまとめています。

  1. データ利活用の重要性が一層高まる
  2. LTEがM2Mの新規導入を一層促す
  3. 製造および自動車業界が普及の旗振り役となる
  4. セキュリティと個人情報保護に関する標準化が進む

#3について少し補足しておきます。「1.高い普及率」において、製造業の伸びが最も緩やかだという調査結果がありました。しかしこれは既に述べたような「隠れM2M」が既に普及しているという実態が反映されていません。M2M全体の伸びを考慮すると、やはり製造業のM2M普及率は実際の調査結果を上回ると予測されています。

以上、かなりかいつまんでご紹介しましたが、結論としてはM2Mの将来は明るいと言えそうです。個人的にはM2MとIoTの境界線が曖昧な今、M2Mが伸びるのだ!と言うよりも、M2MというIoTに不可欠な基幹技術の重要性はより一層高まり、IoTというコンセプトが増々世の中に普及すると言ったほうがしっくり来ますが。

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