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M2M Masterの2014年M2M業界10大ニュース

みなさん、こんにちは。M2M Masterです。いつもM2M講座をご覧いただいていましてどうもありがとうございます。

みなさんにとって2014年はどのような年でしたでしょうか。

今回は、M2M Masterから見たM2M業界の10大ニュースを記載したいと思います。日本国内のニュースから5件と海外からのニュース5件で合わせて10件になっています。

まずは国内の5件から。今年は国内のM2M業界にとって、大きな発展を遂げた年だと思っています。そこから厳選しました5件のニュースをご覧ください。


[国内の動向から]
1. M2M市場がついに「立ち上がる」、商談は活況、展示会やセミナーも大盛況
日本のM2Mの業界において、2014年は大きな飛躍の年となったと言える。これまで10年以上の間、「もうすぐM2Mの時代がやってくる」と言われ続けてきたが、これまではその期待に応えるほどの飛躍的な普及の拡大は実現してこなかった。しかし2014年こそがその飛躍の年の始まりであると思われる。実はこの動きは海外では2011年ころから起こっていて、日本では3年遅れで波及してきたというのが実状である。
これは2013年後半から見られた傾向であるがM2Mの商談の数が非常に増えてきた。それだけM2Mの導入を検討している企業が増えているのである。
 M2MやIoTをテーマにした展示会やセミナーも多く開催され、たいへん活況だった。5月に開催されたワイヤレスM2M展では、出展者の数も飛躍的に増えたし来場者数も多かった。また10月に開催されたIoT/M2Mカンファレンスは広い講義室が満席になるほどの人数が参加し、小さな展示スペースには人があふれかえるほどの活況であった。ニュースサイトには、IoTやM2Mをテーマにした記事がいくつも記載された。
(関連サイト-ワイヤレスM2M展2014年の主催者レポート)
(関連サイト-IoT/M2Mカンファレンスの主催者レポート)
このようなことからも、世間の注目度と認知度が非常に高まっていることがわかる。2014年は日本のM2M業界の飛躍の年であった。

2. 製造業大手が相次いでグループ内のM2Mプラットフォーム統一に動き出す
こちらはNDAに阻まれて公開の情報としてはほとんど出てきていない動向なのだが、国内の大手製造業のグループ企業において、これまでは事業部門が個別に構築していたM2Mのシステムを、グループ企業で統一するという動きが多く見られた。特に重工業系の企業でこの動きは顕著であった。
背景としては、すぐ近い将来に控えているビッグデータの世界への対応を先行して行っておこうという意図があると思われる。ビッグデータの世界では、いろいろな種類のデータを数多く保有することがより大きな価値を生み出すことができるのであるが、企業内の各事業のデータを統一的に収集蓄積することはその第一歩である。2014年は国内の大手企業がM2Mで得られるビッグデータの活用について、第一歩を歩みだした年であった。

3. NTTドコモが相次いでプレスリリース-今後の戦略が明らかに
NTTドコモは2014年6月に立て続けにプレスリリースを発表した。ひとつは、Vodafoneとの提携に関するもの、もうひとつはeSIMの提供開始を告知するものである。
(関連サイト-NTTドコモの報道発表)
(関連サイト-NTTドコモの報道発表)
この2つのプレスリリースから読み取れることは、「オープン化」と「グローバル化」の傾向である。M2M講座で記載した日本のM2M業界の歴史では、NTTドコモはFOMAユビキタスモジュールによる「囲い込みモデル」の中でM2Mビジネスを拡大してきたキャリアである。しかし、eSIMの根本思想は「オープン化」であり、この発表の背景はNTTドコモもオープン化路線に舵を切ったということであろう。またVodafoneとの提携については、グローバルでの用途に対する提案能力を高めることを狙ったものと推測される。ただしVodafoneとの提携を発表はしたのであるが、Jasper Wirelessとの提携関係はこれまでどおり維持しているようだ。

4. 海外製通信端末が大きく勢力伸張-Netcommは一気に主力サプライヤの1社に
2014年は、海外のサプライヤの活躍が目立った年でもあった。m2mboxでも紹介されているが、Netcomm社は2014年に日本代理店を選定して、日本に「上陸」したのであるが、一気に主力サプライヤの一社と言われるまでに勢力を拡大したと言ってよい。(m2mboxの記事)
またOption WirelessもCloud Gateという通信端末が多くの企業で使われつつある。こちらも大いに発展した企業の一社と言える。
(関連サイト)
M2M通信を使用する場所が、日本国内だけから海外も含めた展開に変わっていく中で、海外製通信機器への需要はより高まっていくと予想される。2014年はM2M通信機器の海外シフトの傾向が鮮明になった一年と言える。

5. ITベンダーのM2M重視の傾向が鮮明に
m2mboxの記事にあるとおり、日立製作所が10月に開催した日立イノベーションフォーラムでは、M2M関連のブースが非常に大きな面積を占有しており、日立のIT部門全体としてM2Mを重視していることが見て取れる展示内容だった。(m2mboxのレポート)
また、NECが11月に開催したC&Cユーザーフォーラム&iEXPO2014においても、M2M/IoTは主要なテーマのひとつとして取り扱われている。(関連サイト)
その他、富士通や東芝ソリューションなどのプライベートイベントにおいても、M2Mは重点を置いて取り上げられており、日本のITベンダーにおいてM2Mは戦略上の重要施策のひとつとなっていることがわかる。
すでにここ数年の傾向として、M2Mをビジネス的に牽引する存在は通信キャリアからITベンダーへ移行していっているのであるが、2014年の傾向としてはITベンダーが主催するイベントにおいてもM2M重視の姿勢が前面に出てきたことがあげられる。


次は、海外のニュースから5件選びます。
[海外動向から]
A. PTC社がAxedaを買収-ThingWorksと同一資本の傘下に
全世界的にみて、M2Mのサーバアプリケーションとして知られているものは、AxedaやThingWorksが真っ先に名前が挙がる存在であり、それ以外だとILSなどが知られているという状況である。2014年7月、その中のひとつであるAxedaがPTC社に買収されたというニュースが報じられた。(PTC社のプレスリリースはこちら)
PTC社は、ThingWorksをすでに傘下におさめており、この買収の結果、実質的に世界のトップ2とも言えるAxedaとThingWorksが同一資本の傘下に入ったのだ。このニュースは、両社のシェアを保ったまま統合できれば、M2Mのアプリケーションとして他を大きく引き離した存在となるため、衝撃をもって業界に広まった。ただ懸念事項として、ユーザ企業がベンダー選定をする際にAxedaとThingWorksを比較する意味はなく、結果として他の製品に声をかける機会も増えると考えられ、それによるシェアの低下もあり得るため、この統合がうまくいくかどうかはまだ不透明といったところだろう。いずれにしろ、大ニュースだったことは間違いない。

B. VodafoneのM2M回線数が世界トップに(Machina Research社の調査にて)
Machina Research社が2014年6月に発表した調査資料において、M2M向けの回線数においてVodafoneがAT&TやVerizonを抜いて首位に躍り出た、と報告した。Vodafoneは2010年に独自のM2Mプラットフォームの提供開始とグローバルの組織としてのM2M専任チームの設立を行なったのだが、そこから急速に加入者数を増やして2013年にはM2M用のSIMの提供数においてついに世界首位になったということである。(Machina Research社のプレスリリースはこちら)
このなかに『 If we just look at the numbers, this year it overtook AT&T and Verizon to become the biggest global M2M provider, in terms of SIMs.』と書かれています。これがVodafoneが回線数ベースで世界のトップに立ったと記述している部分ですね。

C. ヨーロッパのeCall義務付けが延期に-自動車メーカは戦略の見直しに
ヨーロッパでは、自動車の事故の際に自動的に緊急機関に通報が送られるシステムである”eCall”に対応した通信機器を、新たに販売される全車両に搭載することを義務付けようとしている。もともとその期限を2015年10月としていたのだが、自動車メーカなどの要望もあり2017年まで義務付けを延期するということが発表された。(関連サイト)
当然ながらヨーロッパに車両を販売するすべての自動車メーカは、eCallへの対応の準備を行なっていたのであるが、実際にはそこでeCallに対応する通信機を搭載することに相乗りして、Telematicsサービス等の通信を利用した各種サービスの開始も計画していた。これが、eCall義務化が延期されたことにより、Telematicsサービスの導入含めた計画に影響が出ているのである。
保険業界など、影響を受ける分野も広いだけに、今後も動向が注目される。

D. Telenor社がJasper Wirelessのパートナーに
Telenor社とは、北欧の通信キャリアで、通信キャリアとしては最も早くM2Mプラットフォームの提供を開始した「老舗」企業なのであるが、2012年に自社で開発してきたプラットフォームを外部企業(エリクソン)に売却していた。そして今回、2014年2月にTelenorはJasper Wirelessのプラットフォームを使用開始すると発表した。(関連記事)
これは業界内では衝撃的なニュースである。通信キャリアがM2Mプラットフォームを提供するというビジネスモデルはほとんどTelenorによって作られたといっても過言ではない。そのTelenorがJasperを使うなんて、というのが率直な感想である。
時代は変わっていくものという思いを強くするニュースであった。またTelenorとの提携を行っているKDDIも戦略の再構築が必要となるだろう。

E. 「IoT向けプラットフォーム始めました」各社が列車に乗り遅れるなとばかりに発表相次ぐ
先日のm2mboxでも、以下のような記事が紹介されていたが、2014年は多くの企業から「IoT向けプラットフォームの提供を開始します」というようなアナウンスが相次いで発表された感がある。
韓国SKテレコムが世界初のIoTプラットフォームを開発
今年公開された「プラットフォーム始めました」的な発表のうち、主なものを以下に示します。
    Cisco
    ARM
    Intel
どこまで実ビジネスにつながる方向性を持っているかというと、まあけっこう微妙というのが実感である。流行語となっているIoTの分野において、なんらかの存在感を示すことが企業としても重要という意図であろうか。
そのなかで、M2M業界的にインパクトがあると思われるのは、こちらであろう。
米GEがIoT基盤の外部提供を発表
今後もいろいろな企業からこの手の発表が出てくると思うが、このような傾向が一過性のブームで終わるか、継続した流れとなるかは、あと2~3年ほどウォッチしていく必要があるだろう。


以上が、M2M Masterの2014年の10大ニュースでした。年明けには、2015年大予想を掲載したいと思っています。それではみなさん2014年はどうもありがとうございました。よいお年を。

 

 

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