OctoテレマティクスとSASが提携して自動車保険向けデータ提供へ
UBI周りでインパクトの強そうなニュースが発表されました。イタリアの Octo Telematicsと、BI大手SASが組んで、保険会社やその契約者に対しテレマティクスを利用した膨大なビジネスデータを提供することで合意しました。
様々なものがコモディティ化する中で、自動車保険というサービスにおいても他社との差別化が強く求められています。このような背景でUBI (Usage Based Insurance)が大いに注目を集めているのは既に周知の事実だと思います。欧米においては2010年から2013年までにUBIの知名度は約3倍に増加したと言われています。英国だけに限定すれば、2012年から現在まででテレマティクス保険の販売量は6割以上増加しているといいます。日本でも先日ソニー損保からUBIを利用した保険が発売されたのは記憶に新しいですね(日本で初めてのUBIがリリース)。
この提携の狙いとしては、保険会社および契約者に対し、テレマティクスが有効であるということを示すことにあります。保険会社にとっては、顧客の挙動をより詳細に把握することができるようになり、結果として顧客との関係性をより良いものにし、顧客ごとのきめ細かな保険料設定やリスクの事前把握などが可能になります。顧客にとってはテレマティクスによって有利な保険料金を享受できたり、あるいはより良いサービスを受けることが可能になります。
テレマティクス保険統計データにおける世界最大手のOcto Telematicsと、ビジネス・インテリジェンスで世界を代表するSASが手を組んだというこのニュースは、UBI、テレマティクス保険の分野において非常に大きな意味を持つのではないでしょうか。
ユーザーにとっても保険会社にとってもメリットの有るソリューションですから、さらなる発展を期待したいと思います。
ではまた。