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M2M講座 第10回 – M2Mシステムが生み出す価値を考察する (2)

みなさん、こんにちは。M2M Masterです。
M2Mのシステムが生み出す「情報の価値」や、その「情報の価値」が企業の活動における活用方法などを記載していくシリーズの第2回目をお送りいたします。

前回の講座はこちらになります。
また、M2M講座の目次はこちらになります。

 

前回は、情報がどのように価値を生み出すか、ということについて、3つの法則を定義した。今回は、M2Mのシステムを「情報をどのように取扱うものか」という観点で定義しなおしてみたい。

3.2.M2Mシステムにおける情報の取り扱い
3.2.1 情報をどのように取り込むか
情報には形がない。たとえば、気温すなわち空気の温度というのは、空気中の分子がどのようはエネルギーで飛び回っているかというものなので、まずは測定器(すなわち温度計)で計測する必要がある。温度計によって○○℃という、人間に理解可能な情報になるのであるが、一般的に産業用で使用される温度計の多くは、出力の形式がI/Oポートのアナログ出力だったりする。これもこのままでは通信で送ることができないので、通信で送るためにはデジタル情報への変換が必要である。M2Mシステムでは、各地に設置される端末装置が情報を取得することになる。この端末装置は情報を通信で送る必要があるため、すべての情報をデジタル化する。またデジタル化された情報は、データベースへの蓄積も可能となる。
もちろん、取り込んだ時点ですでにデジタル情報になっているものも多いのではあるが、とにかく、M2Mのシステムではデータを取り込んだ時点ですべての情報をデジタル情報として次のステップに渡すことになる。
『M2Mのシステムは、外部から情報を取り込み、通信や蓄積が可能なデジタルデータの形式に変換する』

3.2.2 取り込んだ情報を移動する
次は、前回の講座でも記述したように情報をしかるべき場所に移動させるというステップになる。前章の前提により情報はすでにデジタル化されているのではあるが、移動させるのは通信路を経由してということになるので、通信の経路や宛先を選定し、しかるべき通信プロトコルに乗せて情報を送り出すことが必要になる。
送り先とはどこか。それは、前章で記載した情報の価値が高まる場所ということになるのではあるが、現実のM2Mシステムにおいては、それはセンター側のアプリケーションシステムということになる。(センターシステムと呼んだほうがよかったですね。前のほうの章でアプリケーションシステムと呼んでしまったが、センターシステムという用語のほうがよかったと思います。)

3.2.3 センターシステムでの情報の処理
情報を受信したセンターシステムは何をするかというと、大きく2つある。ひとつは、受けた情報に適切な処理を行なって何らかのOutputを出すということである。たとえば受信した情報が、ある場所にある装置の故障を示すアラーム信号である場合には、メインテナンスセンターに居る保守者にランプやブザーで知らせるということもあるし、SMSやEmailで遠隔の保守者に通知を送るというケースもある。あるいは、情報を送信してきた通信端末に対して何らかの応答信号を返送して、もともとの情報を送信してきた装置に何らかの信号を返送するという場合もあるだろう。いずれにしろ、受信した情報に応じて、システムの外に対してOutputを出すということであり、それがひとつめの処理である。
もうひとつは、前回も記載したように「蓄積する」ということである。実際には、受信した情報をデータベースに送るという処理となる。この2つの処理がメインとなる。
上記のうち、データベースに蓄積された情報は、なんらかの分析をされてなんらか形式のOutputとして利用者に向けて提供されるのではあるが、その部分は、M2Mシステムをもっとも狭い意味で規定した場合には、M2Mシステムには含まれないもので「ビッグデータ」のシステムにて実現されるものとしたい。
むろん、現実のM2Mシステムでは、たとえばグラフで表示するなどのあるレベルの分析機能は含まれていて当然なのではあるが、本章で行なっている「役割論」的な定義としては、M2Mシステムは情報を運ぶシステム、そして情報を分析するシステムはビッグデータと定義したい。蓄積するという部分は、どちらに含めるか微妙なところであるが、厳密には「蓄積システムに渡す」というところまでがM2Mで、実際に保存蓄積するところはビッグデータという分け方になるであろう。しかし、本稿ではそこは厳密には分けず、あえてぼかして書く場合もあるのでご注意願いたい。

3.2.4
ここまでで記述したことをまとめると、M2Mシステムは、各地に設置された端末装置が情報を取得し、その情報をデジタル化して通信路を経由してセンターシステムに送り、センターシステムでは受信した情報に対するOutputを送出するとともに情報を蓄積システムに渡す、というシステムであると規定される。そしてM2Mシステムはビッグデータシステムと連携することにより、蓄積したデータに各種の分析を加えて分析結果を生成する。
このM2Mシステムとビッグデータシステムとの関係は、人体における脳と神経の役割に例えることができる。M2Mシステムは、手足や各種臓器などから触感や温感などの情報を送り、また筋肉や臓器への支持を伝達する神経に相当するものであり、ビッグデータは、神経から受け取った情報を記憶して分析する脳に相当するということである。昨今は、脳の研究も盛んであるが、だからと言って神経の重要性が減少したわけではない。それと同様にビッグデータはブームと言ってよいと思うが、M2Mシステムもこれまでと変わりなく、あるいはこれまで以上に重要なシステムとなっている。

Jintai

これにて今回の講座は終了です。次回は、M2Mのシステムが実際の企業の事業においてどのように使用されるかについて見ていきたいと思います。次回もお楽しみに。

次回の講座は、こちらに掲載されました。

 

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