ニュース – 日立がIoT基盤を整備し鉄道や電力事業に、「GEやIBMより優位」:ITpro
あれ、そういうの随分前からやってませんでしたっけ?
ソース: ニュース – 日立がIoT基盤を整備し鉄道や電力事業に、「GEやIBMより優位」:ITpro
日立製作所がようやく本気出す気になったと見ていいのでしょうか。
この記事にあるように、立ち位置的には確かにGEよりもIBMよりも優位に立てる可能性は十分あると思います。これほどの規模で装置サイドもITサイドも何でもかんでもやっているコングロマリットって、世界では他に類を見ませんから。
だけどその図体の大きさゆえに、これまでなかなか意見がまとまらず、同じ日立の看板で沢山の「IoTソリューション」みたいなものが乱立していました。
僕の記憶が間違っていなければ、一時期は「One Hitachi」というスローガンの元にM2M基盤(その頃はまだIoTとは呼んでいませんでした)を統一するという号令がかかっていたと思います。その基盤は当時の情報システム通信社が担っていたわけですが、結局うまく行かなかったんですね。
それにしてもちょっと意外なのは、これだけ潤沢な内部リソースがありながら、昨年買収したPentahoを中核に据える戦略を打ち出しているという点。Pentahoは元々オープンソースのプロジェクトとして始まっていて、それをHDS (Hitachi Data Service) という日立の子会社が買収したという経緯があります。それを中核に持ってくるというのは、かなり意外な方針です。
「プラットフォーム」というのは非常に曖昧な言葉なんですが、僕の視点から言うとPentahoはプラットフォームではなく、基本的にはビッグデータ分析用のアプリケーションです(Pentahoウェブサイトでは、”A Comprehensive Data Integration and Business Analytics Platform“とあります)。Platformという言葉を使っているのは、いわゆるデータ分析基盤としてのプラットフォームですね。
IoTの「プラットフォーム」というと、もう少し下のレイヤーがしっくりきます。例えばデバイス管理とかネットワーク周りのあれこれを一切合切やりますよというようなイメージ。足回りと言ったりしますが。
推測ではありますが、恐らくPentahoという分析基盤を中心に、そこに足回りを追加して日立の「IoTプラットフォーム」とするんでしょう。
いずれにせよ、ようやく本命が本気出してきた感じですね。日立が本気でIoTやれば、電車にも入るし電力や都市などの社会インフラもカバーできるし、それこそ防衛からエレベーター(既に遠隔監視はやってますが)、家電に至るまで、あらゆるもののIoT化が一気に進む可能性が出てきますよ。
今回はそのやたらと大きな組織が新しい方向への舵切りの足かせにならなければいいんですが。期待して続報を待ちたいと思います。
ではまた。